嗚呼、横浜大洋銀行

----- 1998年 私的名嘆き選 -----

伝統ある大洋の戦い方とその楽しみ方をきちんと理解せよ (1998/5/31)
今日のヤリ玉:にわか横浜ファン 試合結果:YB 3 - 4 D
久々の球場での観戦であった。そこで横浜が見せた戦いは、まさに大洋時代を彷彿とさせる素晴らしいものであった。

  • 今季初先発の斉藤隆、勝手に3四球で押し出しで自滅。
  • 5回裏の攻撃、斉藤隆の代打に何故か秋元。あっさり三振。だからマラベとっときゃいいのに。
  • 代わって出てきた関口、あっという間に1失点。
  • その裏の攻撃でようやく1点返す。しかし追いつけはしない。
  • 1点差で出てきた河原、立浪に死球。案の定役割を果たせず。
  • 交代で出てきた小魔神横山、山崎にあっさり2ランを浴びる。
  • その裏の攻撃で、忘れたころに出てきた駒田の2ラン。しかしやっぱり追いつけず。
  • 9回表の中日の攻撃、せっかく守備が頑張ったのに横山がボーク、牽制悪送球で野手のやる気をそぎ落とす。
  • 中日は損、ではなく宣が出てきた最後の攻撃、谷繁と進藤が1球も振らずに2者連続見逃し三振。そして川端は1塁ファールフライでお終い。フェアグラウンドにすら打球は飛ばず。
佐々木のホームでの新記録達成もどこへやら、大洋らしい戦い方に徹した首脳陣、選手に拍手を送りつつ、球場を後にしたのであった。

しかし試合終了後にモノをグラウンドに投げ込んだ連中、お前ら去年たまたま強かった横浜だけのファンなら来なくてもいいぞ。たかが負けたくらいで怒るようではこの球団のファンは勤まらんのだ!! 大洋/横浜の楽しみ方を覚えよ!! そんなに負けるのが嫌なら巨人ファンでもやっとれ!!

父ちゃん情けなくて涙出てくらぁ!! (1998/6/3)
今日のヤリ玉:もう誰だってええわい 試合結果:YB 10 - 11x G
ああもう呆れて何も書く気にならんわい! ちょっとやそっと負けた位じゃ怒りゃあしねえが、今日のはいくら何でも酷すぎるぞ。ホームラン5本打たれて勝てるチームが何処にある!

それはそうと権藤さんよ、もういいかげん先発と抑えだけ特別扱いするのは止めろ! 役立たずの先発陣のローテなんか守ってもしょうがねえ。結局毎日継投なら先発は3人も居りゃあ十分だ。どうせ5回が限度の奴等に5日も休養なんぞ要らん!!

結局一度も勝ち越せなかった打線も重症だ。キレイに巨人と同点にしかならないように点取って満足してどうする!!
そしてこんな状態なのに毎度おなじみ断トツ最下位で選手の入れ換えようの無い二軍はもっと問題だ!

ああ馬鹿馬鹿しい。おい! 酒だ! 酒持ってこい!!!

今日の試合こそ大洋野球の神髄だ!! (1998/7/7)
今日のヤリ玉:全員(三浦と佐伯を除く) 試合結果:YB 1 - 2x T
七夕の夜、今まで何を勘違いしたか首位に立っていた横浜がその実力を日本中に大いにアピールした!!

  • 11安打を放ち、5四死球もらっておきながら、得点は佐伯のホームランの1点だけ。前の試合と同じ安打数で何故得点が10点も違うんだ!!
  • 既に10併殺と去年の駒田並みの勢いで併殺王争いを独走するローズ、遂に今季11本目の併殺打!!
  • 今まで何だかんだで鬼の形相だけで抑えていた佐々木、遂に真の実力がバレてサヨナラ負け!!
  • どんなに好投しても8回で交代、結局好投報われない三浦。
  • ついでに、アナウンサーが現在の横浜の状況について触れても「はぁ、そうですか。」しか言えないTBSラジオ解説の真弓明信。

じれったい試合展開で見ているファンをやきもきさせ、なんとか終盤までリードしたものの、結局最後に負ける。ベンチ一丸となってこのような大洋野球の再現をしてくれた選手達、そして首脳陣に今日のところはお疲れさまの拍手を贈り、明日の健闘を祈ろうではないか。

でもなあ、このままロッテ化したらまさに大洋だぞ! 明日は我が身だ!!

浜スタに行って本当に良かった (1998/7/15)
今日のヤリ玉:今日は無し 試合結果:YB 13x - 12 G
ものすごい試合であった。ナマで見て本当に良かった。大洋らしいプレーも随所にあったが、チーム全体にそれを忘れさせる程の気迫があった(何の役にも立たん奴も居たが)。今日はもう何も言わないでおこう....と言いたいところだが、

稲森いずみと一寸喋っただけで今日はもう満足とばかりにあっさり7点取られた斉藤隆と、その間一度もマウンドダッシュを見せなかった権藤さん、

もしかしてまた演出じゃないだろうな。危うく今日の収穫がホッシーストラップだけになるところだったじゃないか!! しかも携帯持ってないのに。

セ界に大洋病蔓延中 (1998/7/18)
今日のヤリ玉:残り5チーム 試合結果:YB 10 - 2 C
34年ぶりの前期優勝を決めた横浜であるが、ここ何十年も患ってきた大洋病(症状:拙攻、残塁、エラー、追い上げても追いつけない、大敗、あきらめの良さ等)を広島にうつすことに成功し、その症状丸出し状態で情けない試合をしてくれたおかげで逆転で6連勝。とはいうものの、こういう調子の良い時期とオールスターが重なるあたり、やはり大洋病は直ってはいないようであり、即ちオールスター後の連敗街道も十分考慮に入れなければならないという結論に繋がるのである。ちなみに大洋病と並んで大洋ファン病(症状:連勝してもどうせすぐに連敗すると思っている、優勝なんかありえないと開き直っている、負けた位では怒らない、でも何故かファンをやめない等)というものもあり、私もその病気を患って10数年、完治の見込みは無いようである。いくら勝っても俺は信じないぞ!!

しかし今日逆転できた最大の要因は、広島の自滅と並んで以前は二塁にランナーがいると何でもかんでも手を回していた青山三塁コーチが今度は何でもかんでも止めるようになってその結果満塁で駒田に回したという点に尽きると私は思うのである。

優勝なんて考えてはいけません (1998/7/23)
世間はオールスターなんていう詰まらんもので盛り上がっているようだが、今年はどういうわけか横浜が優勝を狙えると言っても恥ずかしくない状態でペナントレース前半を終えたみたいなので、せっかくだから後半はいったいどうなるのか考えてみることにしよう。何しろ今年を逃すと次にいつこんなことを考えられる年が来るかわかったものではないからなあ。

とはいうものの、そこは大洋ファンの性で「さあ優勝に向かってまっしぐらだ〜!」なんていう報知を除くスポーツ新聞みたいな発想は全然出てこないわけで、どうしても「どうせ後半になったら落ちてくるんだろうなあ」と考えてしまうのだ。何と言ってもマジック1で6試合残して優勝できなかったことを筆頭に、もう何年もファンの期待を裏切り続けてきたチームだ。ここは「どうせ優勝なんて絶対に無理だ。無理に違いない! 無理なんだ〜〜!!!」と自分にマインドコントロールをかけておいたほうが精神衛生上良い。そうしておけば結局ズルズル落っこちて定位置に落ち着いたとしてもいつものことだと納得できるし、さらには毎年野球シーズンが終わるときに感じる空虚感、安堵感をいつものように感じることが出来るに違いない。

というわけで、後半戦に向けて予想されるマイナス要因を挙げてみると

  • 後半戦の最初に甲子園での対阪神二連戦がある
  • 8月は殆どが6連戦である。先発ローテーションはどうなるのか?
  • レギュラーの疲労蓄積による不調も多いに考えられるが、控えがボロボロ
  • どうも佐々木の調子が良くない
  • 他の5球団のマークもきつくなるだろう
  • 去年も結局駄目だった
  • 所詮は大洋だ


最も大きい要因は「所詮は大洋」なのだが、まあそれは置いておくとしてまずは7/25,26の阪神戦だろう。ニュースステーションの久米宏はラッキーだなんてド阿呆なことを言っていたが、そんなわけはない。横浜は甲子園では弱いのだ。そこにメイだの川尻だのをぶつけられたらたまったものではない。もうやる前から勝てるような気がしないではないか。ここで二連敗したらもうヤバい。しかもその次はナゴヤドームで中日二連戦だ。この時点で2.5ゲーム差になっていたらもう勢いは完全に中日のものだ。さらにここで二連敗しようものならあっという間に0.5ゲーム差。何しろ諦めの良い大洋だ。ここでもう終わったと言っても過言ではない。

ここをクリアしても次週からは怒涛の4週連続の6連戦だ。権藤さんはベンチ入り投手を増やすことを明言しているが、一体誰を持ってくるのか。おそらく先発を一人増員して六人体制で先発ローテーションを組むことになろうが、権藤さんの言うところの「先発は試合を作れる投手」に見合う投手は一体誰なのか? 今までのことを考えれば阿波野、またはマホームズといったところが妥当であろう。筆者としてはマホームズの方がまだマシ(成績自体は戸叶より良かったし、阿波野を先発にすると左の中継ぎが居なくなる)だと思っているが、権藤さんの溺愛度からして阿波野の線も捨てがたい。何れにしても、戸叶を含めこれらの投手が先発した場合は乱打戦、または一方的な敗戦が多いに予想されるため、打線の状態が良くないとどうにもならない。

とは言うものの、打線は本来アテにするものではない。あの広島でさえ緒方と西山が居なくなった途端にボロボロになってしまったんだし、打率に対する得点の低さと残塁の多さでは球界1、2を争うマシン癌打線をアテにするようではもう終わりだ。しかも誰かがケガしたり不調に陥るともう駄目だ。前半戦22勝40敗で最下位を独走する横須賀ベイスターズが象徴するように、ろくな控えが居ないのだ。前半戦は多少の不調ではそうそう選手を入れ換えなかった権藤さんだが、終盤まで優勝争いに絡むようなことが仮に、もし、どういうわけかあったとしたらどうなるか判ったものではない。でも換える相手が居ないのではどうしようもない。

そして、運良く継投で試合終盤までリード出来たとしても、今年の佐々木では心配だ。誰がどう見ても去年までの安定感は無い。佐々木以外に抑えが出来る人間は居ないし、権藤さんの性格からしても佐々木を使い続けるだろうが、3回に1回はやられると見ておいた方が精神衛生上良い。

こうやってマイナス要因ばかり並べるとどう見ても横浜優勝の目は無い。しかし他球団もこのあたりの事情は似たようなものだったりするので結局大差無いのかもしれないが、他球団は大洋ではない。

さて、突然ながら今度はプラス要因を挙げてみると


  • 今年は監督が大矢ではないので、妙な投手起用で潰れる可能性は去年より低い
  • 湯舟、石井といった苦手の左腕投手が揃いも揃ってケガや不調で去年程ではない
  • 永遠のライバル阪神が死のロード中で弱い
  • いちばんしつこそうなヤクルトは優勝の範囲外
  • 広島は小林幹が進藤にぶつけた一件で遠慮しているから多分大丈夫
  • 戦力的には一番の巨人の監督はあの長嶋
  • 中日は星野の起用過多で誰かが故障する筈
  • 世間が「そろそろ横浜にも優勝させてやれ」とお慈悲の目で見ている


.....駄目だな、今年も。所詮他力本願なのだ。前半戦も半分は相手の自滅だし。

結局優勝なんて期待する方が間違っているのだ。優勝なんて無い。あるわけ無い。ありえないんだ!!!

というわけで、マインドコントロール完了。これで安心して後半戦を迎えられますな。

拙攻、ここに極まれり (1998/8/11)
今日のヤリ玉:佐々木を出してしまった野手陣 試合結果:YB 4 - 1 G
わはははは、物凄い攻撃だぜマシン癌打線! 初回から4回まで毎回併殺打!! 巨人よ、悔しかったら真似してみろ、この攻撃を!!

それでも何だかんだで気付いたら4点取って、今日は斉藤隆が一発病が影を潜めて三振奪取王モードだったので、このまま完封かと思った7回表、元木の単なるレフト前ヒットを鈴木尚後逸で元木二塁へ、さらに川相の単なる遊ゴロを石井琢がトンネルで1点あげてしまった。おかげで佐々木が出てきちまったじゃねえか!! 今の佐々木なら、今日の斉藤隆の方がよっぽど安心だぞ、コラ!!

しかし自身の右腕のブロンズ像をもらって御機嫌な佐々木は今年にしては珍しく三者連続三振。折角9回表も投球練習をして続投をアピールしたのに結局降板させられて、ベンチの隅でムシャクシャしていた斉藤隆もホッと一安心だが、意外とあっさり試合が終わったもんだから試合終了時の握手にも帽子を被る暇もなくあわてて出てきて、そのままヒーローインタビューに担ぎ出されてしまう始末。佐々木よ、今日位は斉藤隆に何か奢ってやれ。

そんな試合の影で、熱烈な巨人ファンのくせにどういうわけか横浜ファンの皮を被り始めた松山千春、ニッポン放送でアナウンサーをさしおいて喋りまくる。岡崎の何もわかっていない解説を聞くよりはよっぽど面白かったが、そこで何を言おうが横浜ファンではなく大洋ファンだと宣言するまで俺は認めないぞ!!

長かった春をありがとう (1998/8/27)
今日のヤリ玉:毎度お馴染み横浜大洋銀行 試合結果:YB 4 - 7 T
初回に無死三塁のチャンスを投ゴロ投ゴロ三振という怒涛の凡退で逃し、その裏野村が1アウトも取れずに4点失った時点で今日はもうおしまい。

4回にさらに3点失ったのに野村を代えず、権藤さんも今日はもう試合を捨てたかと思ったら5回に河原が予定通り四球を2つ出したところで何とピッチャー島田!? なんで中継ぎの大エースがこんなところで出てくるんだよ。往生際が悪い。散るときは豪快に散れ!!

どうせもう勝ち目はないんだからそのまま河原を続投させて3連続押し出しだとか、河原以外には巨人の小野ぐらいしか出来なさそうなことをやらせた挙げ句20対2ぐらいで豪快に負けて横浜が如何に弱いチームであるかを世間に思い知らせる方が良かったと思うぞ。そうすりゃあ勘違いした横浜ファンや横浜松坂屋も目を覚ますだろう。

目を覚まさなきゃいけないのは横浜ファンだけじゃないぞ。思い上がってバットをブンブン振り回すだけの打撃陣や、逃げ回るだけでど真ん中すら投げられない投手陣にもこんなに弱いのに首位なんかにいて申し訳ありませんナベツネ様と猛省させなければならん。一体何のためにいるのかさっぱり判らない山下ヘッドコーチと斉藤投手コーチも同様だが、権藤さんが投手コーチに転任したのに結局こんな時期まで監督を決められなかったフロントにも多いに問題があるぞ。

というわけで、やけに長かった春もそろそろ終わりを告げる気配が漂って参りました。明日からやっぱり不調な広島相手ということで、不調チーム同士らしい金をとるに値しないプロ野球を見せてくれるに違いありません。で、それを見に行く俺って一体?

そら見たことか、ほら負けた。 (1998/8/29)
今日のヤリ玉:弱いねえ、横浜大洋銀行 試合結果:YB 0 - 7 C
いやー笑っちゃうほど気持ちの良い負け方でした。というわけでこれを記念して(?)特別企画、権藤さんとの仮想一問一答。

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記者: せっかくデーゲームで中日が負けたんですから、是非とも勝ちたかったですね。
権藤: そりゃあそうだけど、最近ようやく1勝2敗のペースを確立したんだから、それを守るほうが重要ですよ。昨日勝ったし、とりあえず8月中は首位でいれるんだから全然問題ないでしょう。だから試合前のミーティングで「昨日の試合は長すぎた。今日はさっさと負けてさっさと帰って寝よう」と選手に言ったんだ。選手はきちんと指示を守ってくれたよ。

記者: 先発マホームズはどうでしたか?
権藤: 5月以来の先発なんだから、期待するほうが間違っているよ。7点に抑えたんだから良く投げた方ですよ。5回もたなかったのは残念だが。

記者: 試合前、マホームズには何か声をかけたんですか?
権藤: 行け、気合いだ、何も考えずど真ん中に投げりゃいいんだ、と言ったよ。その通りにやってくれたし、それで打たれるならしょうがない。

記者: 7点をリードされた場面で島田を持ってきましたが?
権藤: 中継ぎローテーションはどうしても崩せないんですよ。これだけは絶対に譲れません。これを崩すと持病の○○が....ウッ

記者: でも島田は普段は勝ち試合で使いますよね?
権藤: 今のチーム状態を考えたら、試合の勝ち負けなんかよりも先発、中継ぎのローテーションの方が全然重要ですよ。これを崩すとチームのリズムもガタガタに崩れるというのが私の持論。まずは投手を中心としたディフェンスですよ、ディフェンス。

記者: 昨日は16安打で13点も取ったマシンガン打線ですが、今日は広島先発加藤相手に攻略の糸口さえ掴めませんでしたね。
権藤: マシンガン、マシンガンって言うけど、ウチの打線が調子の良い投手相手に打てるわけがないでしょう。ま、いつものことだよ。俺は打線に関しては良く判らないんだ。あまり聞かないでくれ。

記者: 何か加藤攻略のための指示は出したんでしょうか?
権藤: 高木コーチとも一応話はしたんだが、今日も特に指示は出さずに選手の意志に任せた。ま、やっぱり大振りするだけだったな。何?加藤は100球ちょっとしか投げていない? ホゥ、そりゃすごいな。まあ俺ならそれでも大事を取って最後は島田だけどな。

記者: 解説の松原誠さんは加藤なら4点位は取れるはずだと話していましたが?
権藤: 今日は彼の言うところの「気」が足りなかったな。特に駒田はいかん。何だあの併殺は。だから最後は代えたんだ。

記者: 9回表の守りは投手河原、捕手秋元、一塁畠山、三塁万永とかなり控え選手を使いましたね。粘りが信条の横浜としてはちょっと意外だったんですが?
権藤: 粘りなんてもののけと一緒にどっかに行っちまったよ。とにかくさっさと終わりにしたかったから、あのメンバーで広島打線の気力を削ぐのを狙ったんだ。ホラ、上手くいっただろう?

記者: 明日に向けて何か一言。
権藤: 明日はローテーション通り関口。左打者の多い広島だから何とか持ちこたえて欲しいが、あまり期待しない方が良いだろう。中継ぎはローテーション通り阿波野、五十嵐。負け試合なら横山や西、河原も使うかもしれんな。佐々木は暫く投げていないが、3点差以内じゃないと絶対使わん。

記者: 打線については?
権藤: 俺に聞くなって言ってるだろう。

記者: 有り難うございました。
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注:この一問一答はフィクションであり、実在の人物とは全く関係ありません。

酒だ酒だ酒だ! 飲まずに見れるかこんな試合!! (1998/9/12)
今日のヤリ玉:俺をアル中にする気か、横浜大洋銀行 試合結果:YB 1 - 3 T
えー、本日は球場より帰宅早々自棄酒状態に突入したため、酔っ払いオヤジ観戦モードでお届けいたします。

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おいおい、折角大洋が首位だっつうのに何でどこも中継しねえんだよ。オイ、珍プレー好プレーのプロヂューサーさんよォ、大洋が首位に居るって事自体が珍プレー大賞だと思わねえか?そうだろ? あーあ、やってねえものはしょうがねえ、球場に見に行くか。

ん? なんだよ、この行列は。今日は公園にサーカスでも来るってぇのか? 何? 入場待ちだと? 何で大洋の試合にこんなに行列が出来るんだよ。何? 当日券も無いだと! いい加減にしやがれ、大洋の試合っつうのはなあ、見たくなったらその日に見れるってえのがいいところなんじゃねえか。しょうがねえ、とっておきの友の会券を使うしかねえか。

えーと、どこに座るかな、ん? 何だよ、何でこんなに外野が混んでるんだよ。秋口の外野なんてなあ、一人で10人分くらい使って寝ッ転がって見るもんだって相場が決まってんだよ。畜生、こんなに混んでちゃあ煙草も吸えねえ、しょうがねえ下に行くか、おい、ちょっと道開けてくれ...って、通路にまで座ってるじゃねえか。ああ邪魔くせえ、何なんだよ一体よォ、ちょっと勝ってるからってなァ、思い出したように見に来るんじゃねえよこん畜生が!

何々、今日は川村か。あー駄目だなこりゃ。後半戦全然駄目だろ。今日は何発打たれるんだろうなあコイツは。あーやっぱり駄目だ、ストライクとボールがはっきりしてやがる。ん、何だ、三人で打ち取りやがったぞ。有難ェぜ、阪神さん。さすがは万年Bクラスのお仲間だよな。今年くらいはさァ、ウチにも花持たせてやってくれよな。来年はいつもみたいに負けてやるからさあ、今年くらいは頼むよほんとに。

阪神は中込か。さっさと打たねえと調子に乗るぞコイツは。おっ、波留二塁打か。おい鈴木よォ、たまにはランナー居るところで打ってくれよォ...ってやっぱり凡退かよ。あーあローズも凡退だ。うちのクリーンアップってえのはホントにチャンスに弱いよなあ。オイオイ後ろのニイチャンよ、そんなに落ち込むんじゃねえよ、打つと思って見るからいけねえんだ、打つわけねえと思って見るのが大洋の試合の見方ってェもんだろう?

2回は駒田からか。コイツもランナー居ねえと打つからなあ、ってホントに打ちやがったぜ。さあ佐伯は、っとあーあ、一塁ゴロか、ってエラーしてんじゃねえか。有り難うよ、大豊さんよ。たまにはいいことしてくれるじゃねえか。さあ無死一三塁だ、せいぜい1点くらいは取ってくれよな。おい谷繁、併殺でもいいぞ、1点取れるから。お、打ったぞ、お、お、お、ってこんな浅いライトフライじゃあ屋鋪でも帰れねえぞオイ! ん? お前いつの間に2割7分も打ってるんだよ、俺にゃあ三振と凡フライのイメージしかねえぞ。次は進藤か。あーあ駄目だこりゃ、スクイズだなスクイズ。あ、打っちまった、あっ、あっ、あー...併殺だよ。だからなあ、こんな奴に期待するんじゃねえよ権藤さんよォ、こいつは守備要員だっつうの。昭仁だったらなあ、ここは絶対スクイズだぜ、ス・ク・イ・ズ!

しかしなあ、今日の川村全然駄目だなあ、スライダーが曲がんねェもんな。ほーら、今岡なんかに打たれちまった。まあいいや、ハンセンで併殺だ、ってオイ、暴投してんじゃねえよ! おい谷繁さっさと追え、何処見てやがんだ後ろだ後ろ! あーあ、今岡三塁まで行っちまったじゃねえか。お前なあ、ちょっとばかしコマーシャルに出たからっていい気になってんじゃねえぞ畜生。あーあ、こりゃ1点はしょうがねえや。無死三塁で1点も取れねえのは大洋ぐらいだもんな。ん、ハンセン、大豊は打ち取ったか。次は平塚かい、こりゃやべえぞ。なんでこんないいバッター出しちまったんだろうなあウチは。あ、甘い! あーーーー..二塁打か...。平塚ァ〜、大洋に帰ってこいよォ、平塚ァ。ずっと先発で出してやるからさあ。あ、和田にまで打たれやがった。だーから今日の川村は駄目だって言ったじゃねえか、さっさと代えろ、代えろ! どうせなあ、川村やら戸叶やらは4回に打たれるんだからよォ、こいつらは中三日で3回限定で投げさせりゃァいいんだよな。あーあ、2対0かよ、こりゃ負けだな。オイ、ニイチャン、ビールだ! 何? 通路に人がいてそこまで登れないから買いに来いだと? 馬鹿にするな、俺は客だぞ客!

取られたものはしょうがねえ、裏だ裏。あっ、鈴木のヤロー早速凡退しやがった。お前なあ、チャンスに打てねえならせめてチャンスメーカーにはなれよな。ローズも凡退かよ。ホントに情けねえなあ、うちの主軸は。お前ら一体何時ヒット打ってるんだよ。オッ、駒田二塁打か。コイツはホントにランナー居ないと打つよなあ。さあ佐伯だ、お前ランナーが居ると燃えるって言ってたよな、頼むよオイ...って内野フライはねえだろう。せっかくファンファーレ鳴らしてやってるんだからさァ、それが鳴り終わる前に凡退しないでくれよな。

さあ6回は鈴木からだ。鈴木よォ、そろそろ得意の帳尻合わせを見せてくれよォ、オッ、打ちやがった、あー駄目だこりゃ、落ちろ、落ちろ、よし、落ちた! さあ頼むよローズさんよォ、オッ、いい当たりだ! でかいぞでかいぞ...あーあ、新庄取りやがった。まあ併殺じゃねえからマシな方だろうな。おい駒田よォ、併殺だけは勘弁してくれよな...って言ってるそばから併殺かい。あーあローズ抜いちゃったよ。こんなもんで帳尻合わせしなくていいからさあ、たまにゃあタイムリー打ってくれよなー、頼むよほんとに。

あーあ、もう7回だよ。これじゃあ完封ペースじゃねえか。折角見に来たんだからさあ、せめて1点くらいは取ってくれよな。オッ、佐伯ヒットか。お前なあ、今打つならさっき打ってくれよな。おい谷繁バントだバント! あ、打ちやがった。お、でかいぞでかいぞ...クソッ、新庄め、ここはなァ、ボールを額にぶつけてこそ阪神の外野手ってもんだろうが。しかし谷繁よォ、なんでこれをさっきの無死一三塁で打てねえんだよ。進藤も駄目だろうな。オイそこの兄チャンよ、そんなに一生懸命応援したって駄目なものは駄目なんだよ。ん? いい当たりじゃねえか! ウォーッ! 回れ、回れ、ウォーッシャーッ! よーし、やっと1点だ。ハッハッハッ、たまにゃあ進藤だってヒットくらい打つよな。さっきは悪ィこと言ったな。で、誰だ次の代打は、何、井上? あーあ、三振要員を何でこういう盛り上がったところで出すんだよ。由一さんよォ、なんならアンタが出てきたっていいんだからさあ。あーあ、やっぱり二塁ゴロだ。まァいいや、ランナー三塁だ。おい石井頼むぜ。オッ...あーあ、三塁ライナーか。どうしてウチの打線ってェのは乗りかけたところで終わるかねえ。

さあもう8回だ。ここで追いつかにゃぁもう負けだぞ。何?阪神は伊藤だと? おい伊藤よォ、お前何阪神なんかで活躍してんだよ、金返せ金! よっしゃ、鈴木四球だ。ローズさんよォ、そろそろ頼んますよホント。1日に1回くらいはさァ、ヒット打ってくれよな...あーあ、三振だ。あ、鈴木走ってやがる、あー...アウトかよ。大体なあ、足怪我してんのに走らせるってェのが間違ってんだよ、何考えてんだ権藤!何考えてんだドンゴウ! ローズは今日も併殺か。今日3つ目だぞ、しかも駒田とローズ揃い踏みだ。オイそこの兄ちゃんよ、そんなに怒るんじゃねえよ、滅多に見れるもんじゃねえぞ、アベック併殺打ってのはよ。

さあ阿波野よォ、9回はしっかり抑えてくれよな。よっしゃ、ツーアウトだ。でも平塚か。やな予感するな...あーあ、また二塁打だ。平塚ァ、帰ってこいよォ平塚ァ。ヨッさんよォ、伊藤だってタダであげたようなもんじゃねえか。平塚返してくれよォ。次は和田か。こりゃ交代かな。ん、何? 五十嵐だと? オイオイ権藤さんよォ、こんな負けている場面で出すんじゃねえよ。普段勝ち試合で投げてるピッチャーってのはよォ、負けている時に出てきたって大抵駄目なんだからさあ。この間島田で懲りたんじゃねえのか? あ、ホラ打たれちまったよ。だから駄目だって言ったじゃねえかよ。オイ兄ちゃんそう思わねえか? 何、五十嵐で打たれたらしょうがねえだと? ふざけたこと言ってるんじゃねえ、負けるときはスパッと負けるんだよ。それが大洋ってもんだろうが。何? 大洋野球なんか知らねえだと? 何しに来てんだよお前は! ここは西だろうが西!!

あーあ、もう9回裏だよ。2点差じゃあ無理だよな。ホラ駒田があっさり三振だ。良く見ろ、そこの兄ちゃん、あれが大洋野球ってもんよ。わかってきたじゃねえか駒田も。ホラ見ろ、佐伯も谷繁も凡退だ。さすが大洋生え抜きは違うぜ。オイ兄ちゃん、今日は絶対勝ちたかったなんて言ってるんじゃねえよ。そんなに毎回勝ちたかったら巨人でも応援しとけ。さー終わった終わった、自棄酒が美味いぜ今日も。

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尚、この話はフィクションであり、実在の人物や事実とは関係ありませんが、全く無いわけでもありません。長文、駄文にて失礼。

大味野球対決なら負けるわけにはいかん (1998/9/15)
今日のヤリ玉:横浜、巨人両チーム 試合結果:YB 10 - 2 G
メイクなんたらの先鋒として7連勝中の桑田を送り込んだ巨人だが、いくらなんでも相手が悪かったようで、大洋得意の大味野球の前にはそんなものは意味がなかったらしい。

この前ぶつけられた仕返しじゃあ! と鈴木尚が先制本塁打を放って大味野球に火がついた両チーム、まずは御本家の大洋が大味さを披露。2回に佐伯、進藤がエンドランを決めて調子づいたところに谷繁が併殺打。するとその裏に真似してエンドランなんかやってみた巨人、元木三振、高橋盗塁死で併殺。

さらに大味野球は続く。3回表、鈴木尚のタイムリーで1点とってさらに一死満塁で、駒田、佐伯が連続三振。いくらチャンスがあっても点を取らずにモタモタしているもんだから、その裏に仁志が無茶苦茶なバットの振り方で2ランを放ち同点に。高木打撃コーチも嘆き節。

まだまだ大味野球は終わらない。4回裏、松井ヒットも清原2ゴロ併殺。併殺打数でリードされては、本家としてのメンツが立たんというわけで、5回表には鈴木尚も併殺打。この時点で既に両チームとも2併殺となり、試合そっちのけで併殺数争いをして大味野球の本道を追及する両チームに関根潤三まで嘆き節。

しかし大味野球は併殺だけでは語れない。その裏、一死一塁で桑田がバントを失敗して併殺のチャンスを潰すと、6回表、ローズがヒットで出たものの駒田、佐伯、進藤が揃いも揃って何の工夫もなく外野フライに倒れ、併殺以外の大味野球道を模索し続ける。

しかし、このままでは同点で延長になってしまうということに先に気付いたのは横浜であった。大味野球には緊張感のある延長戦はそぐわないのだ。大味な点の取り方と言えば本塁打、ということで石井、ローズが揃って2ランを放ち、とりあえず延長回避策は成功する。

ようやく試合そのものに決着がつきそうになったので、あと残るのは併殺数争いだけとなった。巨人は8回裏に仁志の併殺打で遂に2対3と巨人がリードを奪う。

横浜に残るのはあと9回表だけとなった。こうなれば大洋の誇る併殺王駒田が黙っているはずがない。無死満塁で出てきた駒田、満塁男の称号をかなぐりすてて併殺狙いの1ゴロを放つものの清原は意地のトンネルで併殺数争いの巨人優位を堅持する。何とかして追いつきたい横浜だったが、谷繁がセンターに犠飛を打った時点で2アウトとなり、併殺数争いは2対3で巨人の勝利となった。

そんなことをしているうちに、ひょうひょうと投げていた斉藤隆が今季初完投を達成。大洋の分際で2試合連続完投なんてことするから台風が直撃するんじゃないか!

18安打も打っておいてタイムリーヒットはたったの2本。こういう馬鹿馬鹿しい勝ち方こそがウチの野球だ!と権藤さんも御満悦。かどうかは知らないが、少なくとも俺は御満悦。

タイミングが悪い、ちゃんと考えてから言え (1998/9/29)
今日のヤリ玉:駒田に野次を飛ばした神宮の客 試合結果:YB 5 - 2 S
いよいよ大洋モード完全突入かと怖いんだか楽しいんだか良く判らない状態で迎えた今日の試合、こちらの先発は病み上がりバンチョー、あちらは最多勝狙いの川崎。

いいピッチャーにはまず先制を、ということで1回表、二死一二塁の場面で出てきた駒田、残念ながらいい当たりのレフトライナーで凡退。そしたら一塁側の神宮の客が野次を飛ばして、それに怒った駒田が吠えまくる。ベンチに戻って守備に着くときもまだまだ吠える。いつまでも吠え続ける。おいおいお客さん、あれは単に飛んだ場所が悪かっただけなんだからそんなので怒っちゃいけませんぜ。野次を飛ばすならその直後の万永のポロとか副島のポロとか色々あるでしょうが。大洋の試合に野次はつきものだけど、もっとタイミングと内容を考えないと面白くないぞ。

なーんて言ってたら野次りがいのある場面が来たぞ。4回表、先頭打者の駒田はヘボいピッチャーゴロ。例によって駒田は走る気もなかったのに川崎は駒田が走る速度より遅いヘロヘロ球を一塁に投げて、しかもこれがそれたもんだから何と駒田がセーフ。わっはっは、最高のヘボプレーだ。ここだよここ! こういうところで野次るんだよ! オイ、さっきの奴、何か言わんかこういう所で!! 野次る相手は駒田でも川崎でもいいぞ、こういう入場料を取るに値しないプレーはどんどん野次れ!!

これだけじゃあ終わらない。続く佐伯のヒット、万永が送って一死二三塁。絶好の追加点のチャンスで谷繁がレフトフライを放つ。よっしゃ犠牲フライだ、と思ったら何を考えたか駒田は三塁ベースのそばで転倒してホームへ帰れず。これだっ! ここで野次るんだっ!! しかし、決して「オイ駒田、何考えてんだバカヤロー!」なんて言ってはならない。そんなのでは他の客は笑わないぞ。苦笑いするだけだ。良い野次をするには、まずは野次るターゲットを考えなければならない。まずは駒田自身に対して、あとは三塁コーチ青山、ヒットを打てなかった谷繁でもいいし、さらには変な捕球をしたホージーでもいいぞ。そうすればあとは内容だ。ただ馬鹿にするだけではつまらないから、ここは本人の特性や社会現象等あらゆる事実を考えて決めなければならない。え、何がいいんだって? それは貴方自身が考えて下さいよ。ここで上手く決めれば、今日一日はスタンドのヒーローだぜ!!

そんなわけで凡プレーの連続で試合は進む。その後も真中のエラーだとか、ローズの今季21個目の併殺打だとか、佐伯の後逸だとか、バンチョーの勝ち星を消した阿波野と五十嵐だとか、どうしようもないプレーばっかり。嗚呼、ホントに野次りがいのある試合だ。それにしても、最近投球前の五十嵐の右腕の角度が水平に近くなってないか? そしてそんなダサいプレー連発の割には点数は2対2で9回へ。

谷繁凡退の後、代打荒井がヒット。これだっ、こういういぶし銀の選手が必要なのだ。でも石井琢はセカンドゴロで危うく併殺。石井琢盗塁、波留四球の後、鈴木尚が弾丸ライナーのホームラン! 鈴木尚のホームランも勿論素晴らしかったが、俺は今日の殊勲者にはきちんとつないだ荒井を推すぞ。最後は佐々木が抑えて42セーブ目。みんなが恐れた連敗街道にはなりませんでした。

しかし中日も勝ったのでマジックは転倒したまんま。さて10/1はどうなることやら。

情けない優勝のしかた (1998/10/7)
試合結果:雨天中止 (マジック1)
センイチの嘲笑だけが目立った凡試合で中日が負けたおかげでついにマジック1。普通に考えれば明日にも優勝が決まりそうな状況だけど、そこはいつの間にやら西武に先を超されてしまうようなトホホ大洋、何かやってくれるに違いない。

  • 中日が先にアッサリ負けて優勝は既に決定、大洋は3対0で勝っていて胴上げ投手に佐々木を選択。しかし既に祝賀会モードに入っていた佐々木が連打で二死満塁、こともあろうに矢野に満塁ホームランを打たれてサヨナラ負けなのに優勝。胴上げも気合いが入らず、権藤さんの胴上げ回数は2回だけ。

  • 緊張しまくった大洋ナイン、ウエスタン優勝メンバー中心で怖いもの無しの阪神相手に大苦戦の末2対6で負け。そして中日はヤクルトとの息詰まる接戦を演じたが、延長15回、ナベQの押し出しで中日が勝ち越し、最後はソンが抑えて0時13分試合終了。それまで球場でずっと待っていた選手とファンはガッカリ。優勝は翌日に持ち越し。

  • 既に中日が勝ち、自力で勝つしかなくなった大洋、苦手の川尻相手にどうにも点が入らず2対0で迎えた9回表、ようやく二死満塁のチャンスを掴み、代打荒井がレフト前ヒット。三塁ランナーローズはホームイン、二塁ランナー駒田は青山コーチの指示に従って本塁に突入するがどうみても暴走、しかも三本間でけつまづいて転倒してタッチアウトで試合終了。優勝は翌日に持ち越し。
等々、下らない想像をするのはたやすいが、結局34年ぶりの悲劇、っていう結果だけはカンベンしてくれぃ。

涙でディスプレイが見えない (1998/10/8)
試合結果:YB 4 - 3 T

1998年10月8日 午後8時56分 浜スタで迎えたこの瞬間を、きっと忘れない。

消化試合=大洋の試合 (1998/10/10)
今日のヤリ玉:鈴木尚を出さない権藤さん 試合結果:第一試合 YB 2 - 1 D
第二試合 YB 4 - 5 D
え〜、今日は選手もワタクシも二日酔い、否、三日酔いなんで、酔っ払いオヤヂモードでお届けいたします。

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いや〜いいんかねえ大洋なんかが優勝しちまってさぁ。胴上げもナマで見損ねたしな、しょうがねえ、俺がこの目で優勝なんかしていいチームかどうか見に行ってやるぞ。

それにしても何だよ、このホームの混雑は。何でこんな真っ昼間の根岸線に乗るやつがこんなに居るんだ? さあ電車が来た...っと、うぉー何なんだよこの混み方は! 何だお前ら、一体何処に何しに行くんだ! ん、さては関内あたりで大洋優勝セールやってる店にでも行くつもりだな? クソッ、どうせお前ら巨人ファンなんだろうが、こういう時に限って便乗しやがって畜生め。やいデパート、入り口でだなあ、来た客に大洋の選手を5人言えるかどうかこいつらに聞いてみやがれ。言えない奴には売るんじゃねえぞ。

ありゃ、なんでもう開門されてるんだよ、まだ12時半だぞ。そんなに客が居るのか? って目茶苦茶入ってるじゃねえか。何だよ畜生、何で友の会会員の俺が外野の通路なんかに座んなきゃいけねえんだクソッ。お前らなあ、どうせ俄ファンなんだろ? 大洋が勝たなきゃ嫌なんだろ? 今日の試合はなあ、主力も出ねえし、選手もやる気もねえし、ついでに三日酔いだし、お前らにとっちゃつまんねえぞ、早く帰れ帰れ!

何、今日の先発は関口と鶴田だァ? こりゃまた酷ぇな。これじゃあ打ち合い間違い無しだ。何、1番は万永だと? あーあ、こりゃフライ上がったらお終いだ、今日は風も強いし。オイオイ3番佐伯かい。鈴木はどうした鈴木は。権藤さんよォ、あんただけはそんなセコイ真似はしないと信じてたのによォ。そんなセコイ首位打者なんかなあ、長崎の時だって散々馬鹿にされて俺達ゃあ懲りてるんだからよォ。2年も続けてやるんじゃねえよ〜。

さあ試合開始だ。っていきなりストレートの四球かい。やい関口、大西なんか怖がってるんじゃねえよ。あーあ、山口なんかに二塁打だ。もう1点取られやがって、背番号00の奴なんかに打たれてどうすんだコノヤロー! こんな一軍半の連中に打たれてるようじゃ、東尾の博打野球にかなうわけがねえだろうが。ん、でもクリーンアップは抑えやがった。何なんだ一体、打たれる相手が間違ってるぞ。クリーンアップに打たれてこそ盛り上がるんじゃねえか!

ウチは万永からかい。なんか違うな、やっぱり石井か波留じゃねえとな。井上なんてもっての外だ。オッ、ヒット打ちやがったぞ。ハッハッハッ、やっぱり鶴田だ、前はいいピッチャーだったんだけどな、中日なんかに入ったのが運の尽きだ。おい何だよ、万永盗塁してやがるぞ。誰だあの中野ってキャッチャーは。全然スローイングがなってねえぞ。おい波留、バントのふりはやめてちゃんと打て、って内野ゴロかい。まあいいや、三塁に行ったし。さあ佐伯だ、お前偉そうに3番なんかに居るんだからちったぁ働けよ、ってコイツも内野ゴロかい。しかしこんなんで万永がホームインなんて、中日の守備もセコイな。あーあーどうしようもねえ試合だ。これが1位と2位の試合かよホントに。

しかしまあ酷ェな関口は。毎回先頭ランナー出してるじゃねえか。あっコノヤロー、鶴田にストレートの四球ってのは何だ一体、いつからお前は田辺になったんだコノヤロー! あっ馬鹿、立浪にも四球だ。おいおい権藤さん、こういう弱気なピッチャーは嫌いなんじゃなかったのか? 代えるなら早いほうがいいぞ。ウチの打線も打てそうもねえし。

4回はローズからか。大体なァ、お前らローズに打点王取らせようって気はないのか? いっつもランナー無しじゃねえか。オッ、ヒットだ。ホラ見ろ、だからローズの前にランナー出せってんだ。でも次は駒田かい。駒田の前にランナー出したってしょうがねえだろうが。どうせ併殺なんだし。ん、上がったぞ、うぉー二塁打だ、おい青山止めろ、止めろ! よーし、珍しく止めたぞ、これで無死二三塁で中根だ、1点くらい取れるだろ。よし、打った、でかいぞでかいぞ....あー取られた、でもこれで1点だ、オッ、駒田まで三塁に行ったぞ、珍しいな、こんなに効率がいいのは。って思ったらやっぱり後が続かねえ。まあしょうがねえ、次の回は1番からだ。

おい関口、この回はちゃんと抑えろよ、ってまたヒット打たれやがった。一体何回先頭打者を出したら気が済むんだ。あーあ次もヒットだ、しょうがねえなあ。次は誰だこの筒井ってのは。あぁ、例の長嶋が知らなくて選手名鑑引っ張り出したって奴か。おっ、併殺だ。あーあー星野さん怒ってやがる。星野にゃあ大洋の監督は出来ねえな、何しろウチには併殺王が二人もいるからな。

さあ5回は1番からだ、塁に出ろよ万永、っていきなりゴロかい。波留までゴロだ。なんだよ、2球でツーアウトじゃねえか、佐伯まで2球でお終いかよ、何だよこの回4球で終わっちまったじゃねえか! ホントにうちは攻撃はアッサリ、守備はダラダラだよな。

しっかしホントにアッサリしてるなこの打線は。5回から全部三者凡退じゃねえか。全くどうしようもねえ。まァいいや、9回表は1点差だし、佐々木だろ。何だかんだで俺はナマ佐々木は神宮のブルペンでしか見たことねえからな。と思ったら五十嵐かよ。やい権藤! 勝てる試合は全部出すって言ってたじゃねえかこのウソツキ野郎! クソッ、ナマ佐々木はまた来年までおあずけかい。まあしょうがねえ、ヒゲ魔神で我慢するか。ヨッシャ、三者凡退だ。これで全球団に勝ち越し決定か。やっぱり信じらんねえな、こんなみっともねえ試合してるのに優勝なんてよ。何だよ、ヒーローインタビューは関口かい。あの投球内容でもヒーローなんだから、やっぱり消化試合ってのは気楽でいいよな。何? 「ダラダラした内容ですみません」だと? マッタクだ、こっちまでダラダラするわいこんな試合。5回とか6回なんてみんな呆れて新聞読んでたぞ。俺までつられて読んじまったじゃねえか。俺はなあ、新聞じゃなくて野球見に来たんだから、ちゃんと野球をやれ、野球を。

次の試合まであと1時間もあるのか。あーあ、一体何しろってんだよ1時間も。あー暇だ暇だ、弁当屋も来ねえし。ん、なんだあのグラウンドでキャッチボールやってるオヤジ共は。余興で大洋対たけし軍の試合でもやるのか? やめとけやめとけ、負けるから。何だ、何やるかと思ったらまたスピードガンかい、もう見飽きたぞそんなの。今回は報道陣が出る? どうでもいいよそんなの。えっ、何? 市川と博一が出るだと? おぉーそりゃすげえぞ、それならスピードガンなんかやらねえで漫才でもやらせたらどうだ。その方が盛り上がるぞ。おい市川、得意の「バット落として振ってないふり」やってくれ!

オイオイ何だこりゃ、第2試合はローズまで出てねえじゃねえか。4番が駒田? まァいいか、奴は4番になると打つからな。それにしても何だよ宮川と川端が先発ってのは。そのへん出すなら二軍から若いの連れてきたらどうなんだい。今年は結局一人も一軍初登場は無しかい。一人くらい出してやらねえといい加減田代も怒りだすぞ。しかもピッチャー川村かよ。あーあ、こりゃあ中日に1勝プレゼントだな。

しっかしダメだなあ川村は。いきなり1点取られちまった。最近初回に点取られねえ試合見たことねえぞ。ホントにウチの開幕投手ってのはいっつも結局ダメになるよな。オッ、うちも1点だ。何だこりゃ、さっきの試合と同じパターンじゃねえか。つまんねえぞそんなの。少しは違う試合をやれ!

何だかんだで川村も復活してきたな。2回連続三者凡退なんていい調子じゃねえか。さあバッターゴメスだ、一発はやめろよな一発は、ってイカン、そんな球.....あーあ、また被弾かよ。毎度こんなでっかいホームラン打たれる奴もそうそう居ないよな。いやーそれにしても川村が打たれるホームランってキレイだねえ。何でだろ。うーんいいものを見た、ちょっと一服してくるか。

しっかしやっぱりダメだなあ川村は。ホントにダメだ。5回5失点か。こりゃ代打だな、ってなんでまた打席に立つんだよ。どうも権藤さんはこういうのが多いよな。これで次の回からピッチャー交代したりするからワケが判んねェんだよな。おいマスコミ、ちゃんとこういう意味不明なところも記事にしろよな。ありゃ、川村ヒットかよ。ハッハッハ、こりゃ笑わせてくれるぜ。ありゃ、万永まで二塁打だ。よっしゃ、少しは差をつめねえと面白くねえからな。おい佐伯、なんか今日は調子いいみたいだから頼むぜ、オッ、打ったぞ、うぉーっ、回れ回れ、ヨッシャー、2点取ったぞ! よし、中根も続いた、頼むぞ畠山....って併殺は無いだろうこういういいところで。まあ併殺はウチの名物だからな。やっぱりベテラン、併殺を出すツボが判ってるよな。

あーあ、もう9回か。相手がソンだもんな、こりゃもうダメだな。ホラ、万永が凡フライだ。おい兄ちゃん、落とせ落とせって五月蝿ェよ。あんなの落とすのは今打った万永くらいだろうが。オッ、石井ヒットだ。やっぱり石井が出ねえと試合が締まらねえよな。よし、佐伯も続いた。おい頼むぞ中根、オッ、でかいぞ、抜けろ、抜けろ、ヨッシャ抜けた! 回れ回れ、よーし1点取った。これで1点差だぞ。何だ、ここでソン交代かい、何? 次は遠藤? クソッ星野め、遠藤っていう名前だけで抑えようって気だな、そうはいくかい、おい畠山頼むぞ。ん? 何だ一体この応援は、って何でお前らローズ、ローズなんて叫んでるんだよ。そんなに畠山じゃ不満か? 俺は畠山なら文句はねえぞ。どうせローズ出したって歩かされるのが関の山だ、そのくらい考えろ! オイ、意地を見せてやれ畠山、ってピーゴロはねえだろう。せめて外野フライくらい打ってくれよ。宮川には代打だろ。オイ権藤、鈴木を出せ鈴木を! インチキ首位打者を出せ!! ありゃ、そのまま打たせるのか? 何だよオイ、やる気あんのか権藤! いい加減にしろ権藤!! 勝つ気あるのか権藤!!! あーあやっぱり宮川じゃダメだ。何でそんなにワンバウンドばっかり振るんだよ。当たるわけねえだろうが。あーあ、結局三振だ。ハッハッハッ、15安打でたったの4点かい、こりゃ酷ェ、やっぱり大洋だ。

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というわけで、消化試合らしく大洋らしさ爆発でした。長文にて失礼。

優勝よ、また38年後に会おう (1998/10/26)
試合結果:YB 2 - 1 L (日本シリーズ優勝)
大洋が日本一となったのはまあ嬉しいことではありますが、8回裏まで会議していて、会社帰りの車の中でその瞬間を迎えたワタクシにとっては今一つ実感に乏しいため、ビデオでも見ながら明日の新聞の一面でも考えてみるとします。

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川村! もうシケていた!!

最初と最後は川村で、という無茶苦茶な理論で第6戦に先発した川村。最後の最後に花火師の名を欲しいままにした川村という大きな花火を用意したものの、その花火は度重なる雨で既にシケており、残念ながら全く着火することなくシリーズを終了した。西武マルチネスの場外花火を期待してスタジアム周辺で待ち受けていたファンの落胆は大きく、試合終了後には伊勢佐木町での暴動という結果に繋がり、警察まで出動する騒ぎとなった。

阿波野! 実は優勝請負人だった!!

今シーズンは権藤監督との愛人問題ばかりが取りざたされた阿波野が、たまたま登板した8回表のピンチを無難にさばき、さりげなく日本シリーズ第6戦の勝利投手となっていた。シーズンを通していつの間にやら勝ち投手、という展開の多かった阿波野であるが、振り返れば近鉄、巨人、大洋と在籍した3球団全てで優勝しており、実は優勝請負人ではないかという疑惑が浮上し、この言葉に目がない巨人が早速獲得に動きだした模様。

波留! 見事な転倒!!

入団時の不祥事でシーズン序盤からズッコケて、シーズン中もフェンスへの激突で何故かケツを痛める等ズッコケまくっていた波留が、最後の最後に値千金のズッコケを見せた。8回裏、一塁ランナーの波留は鈴木尚の2ゴロで、西武のセカンド高木浩にタッチされそうになったが、人工芝に足を取られたかバランスを崩し、結果として波留の転倒などは到底予想できなかった高木浩のタッチをかいくぐって併殺を逃れることに成功した。

駒田! 帳尻合わせた!!

シーズン後半から日本シリーズ序盤にかけて、その鈍いバットの振りと”馬”の相性に似つかわぬ飄々としたベースランニングで、大洋ファンにとって最も愛すべき選手となった駒田が、日本シリーズ第5戦、第6戦と期待を大きく裏切る大活躍を見せ、何と日本シリーズ優秀選手賞を獲得してきちんと帳尻を合わせた上、乾杯の音頭まで取ってしまうというベテランらしさを見せた。一時は来年度の年俸問題に頭を抱える球団の救世主であったが、このわざとらしい帳尻合わせに大堀社長の悩みは深まる一方、せっかく開けておいた「ザ・ベイスターズ」店長の座も空白のままとなってしまった。

鈴木尚! MVPに目が眩む!!

2点リードで佐々木が登板して迎えた9回表、シリーズMVPが事実上確定と見られていた鈴木尚目掛けて飛んだ大塚の飛球は、賞品の車の使い道や、インタビューでの発言内容で頭が一杯で、本人的には既に日本シリーズが終了していた鈴木尚のすぐ脇を抜ける三塁打となった。折角インタビュー内容を考えていた鈴木尚ではあったが、この凡ミスで全てを忘れ去り、いつも通りパッとしないボソボソインタビューを披露する結果になった。

権藤! 1の次は0!!

甲子園でのセ・リーグ優勝決定時は、人差し指を伸ばすポーズで胴上げされた権藤監督、今回は何故か全く指を伸ばさず”グー”状態で胴上げを受けた。前回の「1」にも様々な疑惑が持たれたが、これに対して「0」はさらに意味不明で、今回の日本一を疑う一部の人間の間では「権藤=ドラえもん」説も浮上している。

川口一久! 生中継の最中に嘔吐!!

ダンディー川口こと、元広島〜巨人投手の川口一久氏が、テレビ朝日「ニュースステーション」の放送中に突然「ウッ!!」と呻き出し、久米宏や渡辺真理どころか日本中の視聴者の吐き気を誘った。日本シリーズに登板する緊張感を言葉で表現しようとした川口氏ではあったが、その後必死に「泣きそうになるんですよ」などと誤魔化そうとしたものの久米宏らの失笑を買うばかりで、図らずもその表現力のなさを披露する結果となった。今後の解説者への道を自ら閉ざしかねないこの発言に対し、テレビ朝日は早速「ダンディー」の称号を剥奪することを決定した。

野村克也! ベイスターズ80年代誕生説を唱える!!

詳細なデータを元に野球を展開することで知られる阪神監督野村克也氏が、TBS 「NEWS23」にて「横浜ベイスターズとなって10年以上」との自説を披露した。手元の資料によれば横浜大洋ホエールズが断腸の思いでその名を捨て、横浜ベイスターズとしてシーズンに臨んだのは1993年からであるが、野村氏のこの説はこれまでの常識を完全に覆すものであるとともに、「野村再生工場」にて一般的に使用不可能とされた素材を復活させる手腕とも何らかの関連があるものとしてその根拠が注目される。

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というわけで、また38年間じっくり待つとしますか。


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