save the piazza! ---- diary

1999/3/14 目が開いた!

フェンダーを手に入れ、やっと部品探しの第一歩を踏み出した。でも、少なくとも現時点ではフェンダーの入手なんてそんなに難しいことじゃない。あと10年後だったら大変だっただろうけど、今はまだ簡単だ。うん、やっぱり今JR130を手に入れておいて良かった、と自分を納得させる。そもそも最初からもっと程度が良いものを買っておけばこんな苦労はしなくて済んだ、なんていうことは、考えるだけ無駄だから、考えない。

早速次のターゲットを定める。丁度その頃、解体屋にある88型PIAZZA NERO XS(黒)を共同で丸ごと買おう、という話があり、それにかこつけて幾つか部品を頂くことにした。ただ、この頃のJR120と俺のJR130に共通な部品なんか殆ど無いので、残念なことにあんまりネタが上がってこない。勿論、JR120になら使える部品は幾つかあるので、どちらかというとそちらが中心になる。そこで、手付けの支払いと使える部品の確認のため、かっぱぎ予定日の3月13日の前の週末に、2月末にようやく復活した自分のJR120に乗って解体屋に行くことにした。

脇に車を停めると、何やら隅の方に何処かで見たようなカタチのものが立っている。もしや、と思って近寄ってみると、何とPIAZZAのボンネットじゃないか。おぉー、ライトチェスナットのボンネットだー、なんて驚いていると、よく見るとその裏にはトルーパーブルーのボンネットが刺さっている。こりゃまた妙な光景にお目にかかったぞ。そして、裏側を見てみるとアイリッドのモーターはまだ残っている。こいつはラッキー、早速オヤジにどうするつもりなのか聞いてみる。すると、案の定要らないから欲しいなら持ってけ、と言う。まあボンネット自体は結構傷だらけだから、オヤジにとっては意味ないだろうなこんなの。俺だってボンネットなんか要らない。欲しいのはモーターだけなので、荷台によじ登って外す。ついでなので、アイリッドそのものも何となく外してしまう。あーあ、こんなの持って帰ったって使い道なんかないのに、何でタダだと思うと何でも持っていっちまうんだろう俺って奴は。この貧乏性っていう病気を治す方法は無いのか?

アイリッドを取り外したところで、本来の目的、NERO XSの確認だ。そもそもこっちが本題だってのにアイリッドなんかどうだっていいじゃないか。だから暗くなっちまうんだよ。自分に文句を言いながら色々見てみる。まずはオヤジに車代として4万円を払う。ここでふと気付く。

オイ! 良く考えてみたら、コイツ動かないくせに俺のJR130より高いじゃねえか!!


まあ良い、確かに解体車としての価値はコイツの方が上かもしれん。顧客が多い分だけ。車自体は一応前回来たときに確認済みなので、今回は再確認にすぎない。再確認したところで何も変わるわけもなく、JR130に使える部品としては以下のようになった。
  1. ダッシュボード(塗装することが前提)
  2. ハッチゲートのダンパー(強化された後期型)
  3. リヤパーセルシェルフ(上から革なり布なりを貼ることが前提)
オイオイ、何だよ、たったこれだけかよ〜。しかもそのまま使えるのはダンパーだけじゃないかよ〜。ホントに使えねえなあ。パワーウインドウレギュレータはもう持ってるから要らないしなあ。しかし何でJR130ってこんなにダメかねえ。仕方ないのでJR120用をリストアップすると、右フロントフェンダー、灯火関係、ルーフライニング、サンバイザー、ECM、エンジンルームの中身色々、とまあ結構欲しいものはある。そりゃそうだ、似たような車なんだから。しかしホントにJR130とは全然違うねえ。全然使い道が無いじゃん。それに、いくらダッシュボードだのパーセルシェルフだのが欲しいったって、普通わざわざ塗ったりしてまで欲しがらないよな。そもそも、普通かっぱぎやったってダッシュボードなんて誰も持ってかないよ。うーん、道は遠い。険しい。まだ日暮れまで時間があるので、取れる部品は取ってしまうことにして、ヘッドライトや天井を外してJR120に積み込む。何故かここでまたアイリッドとモーターを取ってしまう。もう要らないっつうの。今日1日で3セット、こんなに取ってどうするんだよ。

そして3月13日、何人か集まってかっぱぎを敢行。内装が欲しいという人が居るので先にそれを外す。シートベルトを外そうとしたら、不覚にも16mmのレンチを忘れたことに気付いて工具屋に買いに行ったりしていて無駄に時間が流れてしまう。さていよいよダッシュボードの番が来た。まずは簡単な下回りのボルトを外す。メーター周りは他の誰かに買われてしまったので最初から無い。さあ、あとはフロントガラス側のカバーだけだ...といきたいが、これがまた猛烈に固い。どう見ても物理的に取れそうに無いのだ。でも、これまたどう見てもこれを外さないとダッシュボードは取れない。ちょっとまて、これが取れないとこの車をかっぱぐ意味がない。意地になる俺。ようやくAピラーの内張を先に取ることに気付き、強引に毟り取る。言葉は悪いが、本当にそうやらないと取れないんだからしょうがない。でも、まだカバーは取れない。明らかに焦る俺。必死に整備書をめくってみても、単純に外すとしか書いていない。何だこの役立たずの整備書め、と借り物のシャシー整備書に向かって悪態をつく。しょうがないので、何とか少しずつ持ち上げて、隙間にドライバーを差し込んでこじってみたりして粘っていると、ようやく取れた。何なんだ一体、どうしていすゞの車はこういうパズルみたいな作りをしたがるんだ。凝るところを間違えているとしか思えん、俺はパズルなんか要らん。色々とケチをつけてはいるけど、やっと取れたので表情は緩む。あとは簡単。ガバッとダッシュボードを外すだけ。

他にも色々取ってかっぱぎは終了。日が暮れる直前までやっていたので、もっとさっさと終わらせい! とオヤジに怒られてしまう。いくら抜け殻になったJR120とはいえ、目の前でルーフにバリバリッとフォークリフトの爪が刺さるのを見るのは忍びない。まあしょうがないよ、あれだけ左側ベッコリじゃあ。部品満載のJR120に乗り込んで、皆とファミレスに向かってしばし談笑。朝からろくに飯も食わずにやっていたので、さすがに疲れたわい。

部品を載せたまま家に帰る。そこでしばし考える。何だこの大量の部品は、何処に置けばいいんだ? 既に俺の部屋は玄関にバンパーを置かざるをえないくらいモノだらけじゃないか。さあ困った。ここでの答えは勿論1つ、すぐ使わなそうなものはどんどんJR130に放り込むだけ。あーあ、結局内装剥がすどころか、どんどん剥がせない状態になっちゃうじゃないか。まあ仕方がない、深く考えないことにして、かっぱぎの翌日は秘密基地に向かう。到着すると、知った顔が何人か来ていて、俺のJR130の隣にあるJT150のタイヤを外して何かやっている。

何やってんすか一体、なんて言いながらサンドイッチの入ったコンビニ袋を持って近づいてみると、どうもブレーキローターを外そうとして悪戦苦闘しているようだ。いやいやいや大変ですねえ、なんてからかってみるが、そういう日はいつか俺にも来る。サンドイッチを腹に放り込み、JR120に載っている部品をJR130に放り込む。あーあ、もう一杯だよ。困ったなあ。

折角来たので、何か修理をしようと思い立つ。隣でブレーキなんかいじられると、嫌でもそういう気分になってしまう。いつも通り寝坊したので、もうあまり作業時間は無い。そこで、アイリッドのモーター交換という安易な作業で満足感を得ることにする。

パーツリストを見る限り、俺のJR130と取ってきたJR120のモーターは品番が違う。こんなのどうせ同じに違いない、と決めつけてはいたけど、やっぱりちょっと気になるので見かけを比べてみると、同じもののように見える。ただ、確かに部品に印刷してある番号は違う。まあ取り換えてみれば判るだろ、と、いつも通り安易な考えで交換に着手する。

交換自体は楽勝で、ナットを4つと、コネクターを外すだけ。そして、取ってきたモーターに付け替える。楽勝楽勝。あっと言う間に終わる。さあ、動かしてみよう。ライトスイッチを回す。スーッ、とスムースな音を立てて、極めて当たり前のスピードでアイリッドが開く。おおっ、開いた開いた、目が開いた! 閉まるのも速い。うーん、やっぱりコイツがちゃんと動かないとらしくないんだよね。フッフッフッ、これで少しだけ復活したぞ。こんな誰でも交換できるところでも、直るとやっぱり嬉しい。この間モーターを何個も取ってきたときは邪魔だとか言ってたくせに。

馬鹿みたいに何回も目を開け閉めして楽しむ俺。いやーやっぱりいいねえ。運転席での一服が心地良い。さ、エンジンでもかけるか、とキーを捻る....が、クッ、と一度言ったきりセルが回らない。しまった、前回来たときにバッテリーのターミナルを抜くのをすっかり忘れていた。嗚呼、俺としたことが、やってしまった。この場は運良く秘密基地オーナーの軽自動車に繋げて一件落着したけど、これで誰も居なかったら終わってたぞ。あー危なかった。そして今日はきちんとターミナルが外れていることを確認して、すっからかんになったJR120で家に戻った。


Next diary

save the piazza!