[ New office, New home, New life ]
2000/07/31(Mon)
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目覚ましに叩き起こされて7時半に起きる。日本だと何時だとか考えることすらメンドクサイ。とりあえず顔を洗ったり、歯を磨いたり、備え付けの珈琲メーカーで珈琲を作ったり、着替えたりしているうちに時間は過ぎる。ところで、俺は今日は一体どうすりゃいいんですかね? 誰かがここに迎えに来ることになっているんだけど、誰が何時に来るかすら判ってないのだ。そんなの空港に着いてから決めればいいと思っていたのに、空港に担当者が来なかったんだからどうしようもない。8時半になっても何の連絡もないので、しょうがないのでNさんに電話してみる。エライ人に聞いてみるからちょっと待ってて、というので、ジョン&パンチとおぼしきテレビを見ながら待つ。すると電話が鳴ったので、ヘロ〜、と言ってみると、向こうからは妙なアクセントでオハヨウゴザイマスという声が聞こえた。俺の受け入れ担当者たるJimである。フロントまで来ているようなので、すぐ行きますよ、ということで電話を切る。
荷物をまとめてフロントまで行くと、Jimはソファーに座っていた。典型的な痩せ型の中年米国人といった感じで、もっと若いと思っていたので少々驚く。チェックアウトを済ませ、朝飯はまだか? と言うので、まだだ、と言うと、じゃあ食いに行こう、なんて言いながらホテルの別室に向かう。何処に行くんだ、と思ったらそこは朝食用のホールみたいなところで、パンだの何だのが沢山並んでいるではないか。米国のホテルではこんなの当たり前だと言うが、シアトルに行ったときはこんなの見なかったぞ。パンを食いながら世間話をする。何とJimは日本には30回以上行っているらしい。そりゃタイヘンだ、という一言が英語で言えなくて困る。今日はレンタカーを借りて、会社に5分ほど顔を出して、昼休みの後にアパートに行って、それで終わりだ、という予定のようだ。時差ボケでボロボロなので有難い。
早速レンタカーを借りに行く。店はホテルから3分くらいの場所。契約は1ヶ月単位のようで、俺は同じサインを6回もする羽目になる。今洗車しているから待ってくれ、と言われたので暫く座って待つ。そして出てきたのはFordのFocusという車である。日本で言うカローラみたいなもんだ。エアバッグが付いている割にはハンドパワーウィンドウだったりするのが米国らしい。そんなことより、禁煙車であることに思いっ切りガッカリする。そしてJimのBMWの後ろに続いて会社に向かう。久々の左ハンドル・右側通行にビクビクしながら走る。しかしまあ、接地感の無い車だなあ。I-275を降り、田舎道を暫く走った所に会社はあった。
会社に入り、自分の席に案内される。こちらの会社らしく、完全に他人とは区切られたプライベートな空間に、PCがポツンと置かれている。19インチのモニタも小さく見えてしまう。そして、俺と一緒に仕事をするRavi(インド人)を紹介される。早速何を言っているのか判らなくてSorry?を連発してしまう。モノの本によるとSorry?は英国英語らしいが、通じないことは無いだろう。今日は仕事は5分、の筈だったのだが、Jimは打ち合わせに行ってしまったので何をして待ってりゃいいのか判らない。仕方なくRaviと一緒に自己紹介をするために辺りをウロウロする。クソ眠いところに英語で話されても何を言っているんだか判らないが、Raviが適当にフォローしてくれるので助かる。その後席に戻り、とりあえず開発環境を整備するのが仕事だから、ということでドキュメントを貰い、ついでにPCの設定をする。そしてRaviは去り、俺はドキュメントを読み、眠くなり、ホントに寝てしまう。
昼休みになり、Raviがランチの誘いに来たが、食ったばっかりだし、眠から寝ていると言って断る。そして気付いたら1時半。ようやくJimが現れ、アパートに向かうことになる。I-275を北上し、50番の出口で降りて北西に向かう。大体30分近く走っただろうか。右側に曲がった所が、今後半年間の住居たるSteeplechaseアパートだ。しかし何だこりゃ、アパートって言うより公園みたいだ。そこら中に噴水とか芝生があるし。似たような建物が何軒も建っているので、団地のようでもある。かなり奥の方に行ったところが俺の部屋のようだ。車を適当に停めて部屋に入ってみると、まだオバチャンが掃除していた。あと30分ほどで終わると言うので、近くのスーパーに行って生活用品を買おう、ということになる。
5分ほど行くとスーパーがあった。昨日Nさんに連れていってもらったKrogerだ。馬鹿みたいにデカイ買い物カゴを持って店内をウロウロする。こっちでは2週間に1回くらい大量に買い込むので、このくらいデカイ買い物カゴでないと成り立たないらしい。Jimがアレがどうの、コレはどうのと色々と説明してくれる。右も左も判らない俺はそれに従ってモノをカゴに突っ込む。それにしてもパンが一袋に30枚くらい入っているのには参る。確かに1枚の大きさは日本の2/3くらいなんだけど。ティッシュだの髭剃りだの歯ブラシだのシャンプーだのといった生活用品もカゴに突っ込む。コーラが12本で3ドルだったりするので、これも思わず買う。レジに向かうと、Jimは手際よくモノをベルトコンベアに並べていく。こっちでは客が自分で置くらしい。カードが使えるかどうか試したほうがいいぞ、と言うので使ってみる。問題無く使えた。日本語でサインを書くと長ったらしくてうざったい。
アパートに戻ると、丁度掃除が終わった所であった。しかし何だこりゃ、これが一人で住むような場所ですかね? 2LDKなんて、日本じゃ夫婦と子供で住んでるような場所だぞ。一通り見て回ったところで、Jimは会社に戻る。俺は買って来たモノや、持ってきた荷物を整理したりする。PowerBookを出して、試しに繋いでみる。昨日繋がったアクセスポイントは何故か蹴られる。おかしいぞ、電話は既に来ている筈なのに。色々とアクセスポイントを変えているうちに、ようやく繋がる場所を発見。これで一安心だ。
まだ時間は6時頃なんだが、とにかく眠いので風呂に入ろうとすると、あろうことかドライヤーが無いことに気付く。珈琲メーカーや食器まで用意されていたりするのにコレが無いのはちょっと解せない。しょうがないので近くのスーパーまで買いに行く。今度はKrogerよりもっと近くにあるMEIJER(マイヤーと読むらしい)という店に行ってみる。こっちの方がKrogerの倍くらいデカイ。ウロウロしているうちにドライヤーを発見。どうせ半年しか使わないので、10ドルの一番安いやつにする。ついでなのでウロウロしていると、コーラが2ドル49セントだったりしたのでちょっとガッカリ。ついでに歯ブラシとかの品揃えも多い。要するに大抵のものはこっちで買ったほうが良いということだ。レジに行って、カードの使い方を聞く。どうせ戸惑うので最初から聞いたほうが良い。どうやらここではサインをタッチパネルから入力するようだ。しかしこのタッチパネルの反応が芳しくないので、字がボロボロだ。日本語だから余計に酷い。まあいい、どうせ米国人には何書いても判りやしない。
時間はまだ8時だが、外はまだまだ明るい。しかし猛烈に眠い。今からレストランに行く気もしないし、それ以前に何処にあるのか判らないので、さっき何となく買ってきたフライドチキンを食ってお茶を濁すことにする。その後風呂に入ると、眠気はいよいよ本格化してくる。まだ9時ちょっと過ぎだってのに、もうダメだ。目覚ましを6時半にセットして、さっさと寝ることにする。ベッドは案の定ダブルベッドだった。
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